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墓の番人 シンだけでなく、先を急ぐ誰もが最後尾を振り返った。 そこはまだ熱の冷めない輸送艇のエンジンが回っている発着ポートで、ヨウランとヴィーノが慌しくパーツ奪取のために整備点検の道具箱を運び込んでいた。その少し離れた所でアレックスが腕を組んで立ち止まっている。 「ヴィーノ、ヨウラン! 頂けるものは飛行石でも何でも貰っておけよ」 「了解!」 くすくすと笑うミーアがアレックスの横まで戻って、呆れたように『めっ』と指差す。 「そういう言い方は良くないと思うわ」 「じゃあ、どう言えば良かったんだ」 アレックスがムッとしてミーアに聞き返している。少し意外な表情にシンが感心していると、ラクスがシンの前まで戻っていた。 「どういう意味でしょうか?」 見据える王女の瞳は厳しくアレックスを睨んでいるよう。それを見て彼もミーアに向けていたような表情がガラッと変わる。 「俺は空賊だ。レジスタンスに協力するつもりはない」 対するラクスも無表情のまま告げる。 「わたくしに、帝国の圧制に苦しみ、国を失ったアプリルの民を見捨てろと」 「それが俺に何の得がある?」 はあ・・・と横のミーアが溜息をついていた。 「空賊が・・・」 シンは二人のやり取りを息を呑んで見守っていたが、ダコスタのはき捨てた一言が耳に残る。確かにアレックスは空賊なのだ。亡国の王女ラクスやその国の将軍だったキラとは違う。まして、帝国の王子であるシンとは背負う物が天と地ほど違うのだ。 「王国復興と言うが、市民にとってはどんな国が治めようと争いがない状態が一番だ。それは俺達、空賊にとっても同じだ」 統治する者と庇護される者、そのどちらにも属さないから空賊は自由人と呼ばれる。だが、戦乱の世は消費する世界なのだ。金や資源、人命を国家が徹底的に搾取してしまい、軍隊・国家という怪物相手に空賊は太刀打ちできない。 「シン、お前もステラをアプリリウスまで届けたら帝都へ帰れ」 突如、自分の名前が呼ばれてシンは慌ててアレックスを見た。今までも見ていたが声は頭の中を素通りしていたのだ。改めてみるアレックスの前に咄嗟に声が出ない。 シンを見据えるアレックスがまるで別人のように見える。 銀髪を一筋も揺らさずに厳しい声を掛ける兄を前にしたように、シンは本能で背筋を伸ばし、その視線にほんの僅かな懐かしさを感じていた。 「王国復興は、勇者ごっこじゃない。フェイスに言われただろう」 帝国の飛行戦艦でフェイスマスターのディアッカに言われた事が蘇る。 目の前でラクスが身体を硬くしたのにも気づかず、背後でダコスタが飛び掛らんとした所をキラに制止されていた事にも気づけなかった。 「お前のやることは滅びた国を復活させることか?」 俺だっていつか帝国の為、より良く帝国を治める為に動かなきゃいけない時が来る。 「違うだろ。今なら定期便も運行されているし、アプリリウスならお前の兄だっている」 確かにそうすることが一番いいのだろう。 彼女をネオの元に届け、自分は当初の目的どおり執政官府に兄を訪ねる。 そこで旅は終わり、冒険は終わる。 シンがアレックスの言うことに頷いて納得しかけた時、ステラがシンの袖を引っ張った。 「でも、ステラ、アプリリウスに戻っても1人。アウルやスティング達、もう、出発していない」 「えっ、何だって、ステラ?」 ステラのおかげでシンの緊張が一気に解けていた。 「ネオ達、一度出かけると当分帰ってこない。だからアレックス、シンと一緒に居てもいい?」 「あのな、空賊だって遊びじゃないんだ」 シンは自分より彼を当てにしたステラに恨みがましい視線を寄せる。 呆れた表情の彼はステラを見て扱いに困っているようだった。シンには強く出る彼も相手が少女だから戸惑っている。 ミーアがステラの前でしゃがみ込んで、頭を撫でる。 「無茶言わないの・・・」 泣きそうなステラにミーアがそっと微笑むが、ラクスはその様子をチラリと見ただけでアレックスに話しかけた。その唇の端には笑みを少しだけ乗せて。 「では、空賊、こうしましょう。王墓にある宝を貴方に差し上げますわ」 王の墓には埋葬品として多くの財宝が眠っていると相場が決まっている。 ラクスは自分の先祖になる、それこそ自分の一存では決められない歴史的価値のある代物をポンとアレックスに差し出していた。 「覇王の財宝か・・・その話、信じてもいいんだろうな?」 「今まで誰にもその場所を暴かれなかったのですもの」 肩の力を抜いたアレックスがラクスから視線を逸らす。どうやらこの勝負、彼女の勝ちのようだ。財宝が手に入るならアレックス的にも問題ないのだろう。ミーアに肘で小突かれて居心地悪そうにしている。 ステラも手を叩いて喜んでいる。 これで残すは唯1人だ。 「俺は一緒に行ってもいいのか?」 「あらどうしてそう思いますの?」 「だって、俺・・・」 アンタ達が倒そうとしている側の人間だ。 シンはそれを口に出せなくて、視線を落とした。 「大丈夫。僕達、君をそんな目で見ないよ」 シンの気持ちを察したのはキラ。しかし、元将軍は優しいだけではなかった。 「あっ、それもちょっと違うかな。君は確かにプラントの王子だけど・・・それだけだ」 シンはその意味が分かってしまって拳を握り締めた。ここ数日、ずっと自分が感じてきた焦り。直面した現実。プラントの王子としての注意を向ける必要がないのだ。影響力がないといっていい。敵にも味方にも。 「アプリル復興レジスタンスの仲間入りはちょっと無理ですけれど、空賊の仲間と言うことなら問題ありませんわ」 「な!」 振り向いたラクスをまじまじと見てしまう。彼女はにこりと笑って、その後ろのアレックスが怖い顔をしているのがぼやける。 「あっ、俺・・・」 一緒に居てもいいんだ。柄にもなく目の奥がじいんとするから、急いで瞬きしたけど目じりに熱いものが浮かんで慌てて腕を上げる。ステラが不思議そうに見上げるから、妙な泣き笑いになってしまって誤魔化せなかった。 「予定変更。さっさと撤収するぞ」 いきなりアレックスが輸送艇に張り付いていたヨウランに声を出す。装甲を剥しかけていたヴィーノが反対側から顔を出し文句を言う。 「まだ、全然なのに~」 「またやばいことに首突っ込んでるよ絶対、これ」 ヴィーノとヨウランが顔を合わせてブーブー言うが、アレックスは聞こえないフリをして工具をしまい始める。 「さっさと行く!」 シンも照れ隠しに工具箱に手をかけるが、ヴィーノから『それはそっちじゃない!』と盛大に怒られてしまった。真似したステラがヨウランに同じように怒られたのはそのすぐ後。ラクス王女達は王墓へもう一つの種石を探しに、成り行きで空賊見習いとなったシン達は財宝を探しに、セイバートリィが空中都市から旅立った。 見習いの仕事は多い。 ヨウランとヴィーノについて簡単な飛空艇の整備を教わった後、輸送艇からぶん取ってきたパーツの仕分けを手を油塗れにして一緒にする。その後は雑用が待っていた。おかげでセイバートリィの中を隅から隅まで見ることができるわけだが。 「見習いか~」 「ついに俺達にも手下が!」 ヨウランとヴィーノが頭の後ろで手を組んで簡単に案内を始めた。 財宝と物資が雑然と詰め込んであるカーゴスペース。そこには食料や水もあって、隣には小さな炊事場があった。仮眠スペースと炊事場の間に大きな筒があり、頭を傾げているとヨウランが得意げに説明を始める。 「アレックスって、きれい好きなんだよ」 「そっ、あれで結構、風呂好きなんだよなあ」 驚くことにこの筒の中で簡単にお湯を浴びることができるらしい。 想像できなくてステラと二人で中を見回すが、どのような仕掛けになっているのか、風呂と聞いて大理石の大浴場か安宿の風呂桶しか思いつかないシンには見当もつかない。 あと、入ったことがないといえば機関部くらいだろうか。ラクス曰く、王墓は大陸の端にあると言うから、辿り着くまでに一度は入ることがあるだろう。大陸の端と聞いて複雑な顔をしていたアレックスとミーアが気にかかるのだが、それ程遠いのだろうか。 「ヨウランとヴィーノは飛空艇の操縦はできるのか?」 「飛空艇の操縦?!」 「ああ。いつも整備ばっかしてるから」 顔を見合わせる二人は笑いながら、シンの肩をポンポンと叩く。通路の壁にもたれるヨウランが少し真剣な顔をして言う。 「それは気が早いってもんだぜ、シン」 「そりゃ俺達だって、普通の飛空艇の操縦くらいできる。でも、これは違う」 コンコンと壁を叩くヴィーノ。 「本当はさ、整備だってアレックスがやった方が断然早い」 「えっ、そうなのか・・・?」 「なんたって、あの人が設計して自分で作った飛空艇だからな」 自分で設計して、自分で作った? 設計はいい、図面を引くことだ。けれど、自分で作るというのは良く分からない。 「俺達も良く分からないけど、コツコツ一から作り上げたらしいぜ」 「だからこんな規格外のわけわかんねえ設備が満載なわけよ、セイバートリィは」 自分で一から・・・そんな事が可能なのだろうか。 木のおもちゃの模型飛空艇とは違うのだ、なんてったってセイバートリィは本物の飛空艇。正真正銘に人を乗せて空を飛べる。 あ、と言うことは。シンはようやく思いつく。 「じゃあ、セイバートリィってのもアイツの命名?」 「あたり」 「ネーミングセンスないよな~」 カツカツと靴音が響く通路の先は飛空艇のコックピット。バシュと音を立てて扉が開くと、そこにはミーアの広げた地図を覗き込むアレックスと地図を指差すラクス達がいた。 「この先は飛空艇では進めないから、歩きだな。大丈夫か?」 アレックスがラクスに確認するのを見て、シンは口を尖らせる。ターミナルであれほど剣呑な二人だったのに、今、彼は彼女を気遣っている。それはステラも同じだったようだ。 「アレックスとラクス、仲直りしたの?」 付き合いの長いヨウラン達にはさほど奇特な光景でもなかったらしい。 「ああ・・・あの人、基本的に女に弱いから」 「ミーアの尻に引かれてるしな」 「聞こえてるぞ」 舌打ちをした当の本人が振り返って、釘をさす。慣れたもので、だからどうというわけではないやり取りに、気にするだけ無駄だと思った。それより、気になったのは何もそれだけじゃないので、別のことを聞くことにした。 「飛空艇では進めないって?」 「お前、本当に何も知らないんだなあ」 「まだ見習いですからー」 アレックスに意地悪く言われて、シンはぶすっと開き直った。 飛空艇から降りてシン達が少し進んだ所で、ヨウランとヴィーノが手を振っていた。その姿が急に消え、セイバートリィそのものが消えてしまった。シンとステラは純粋に驚いていたが、ラクス達は違った。険の含んだ声。 「便利な機能ですのね」 「ああ、空賊にとってはな」 ヨウランとヴィーノが残っているとは言え、安全とはいえない。 アレックスは有名な賞金首で彼を追い掛け回している空賊もいる。彼自身も飛空艇も身を隠す必要がある時があるのだ。 空を自由に飛べる飛空艇に唯一の不便があるとしたら。 それはエネルギーでも定員でも国境でもない、飛空艇が飛べない空。大陸の果てや絶海のエリア、いわゆる前人未到の秘境である。誰かしら足を踏み入れた場所は秘境ではなくなるから、畢竟、飛空艇が乗り入れできない場所、イコール、秘境であった。 原因は分かっていないが、ただシードが濃過ぎる場所では飛空艇は空を飛べなかった。 大気なのか、地上に何かがあるのか、そこでは飛空艇を降りて、自分の足なり動物なりで進むしか道はない。 そう、目の前に広がる砂漠のように。 遥か向こうに蜃気楼が浮かんでいる。 「廃棄された油田だな」 飛空艇が開発されるまで、地底から掘り上げた油を使って物を動かしていたのだという。グレン王が大陸をまとめることでその座をシードを含んだ石にとって変わられることになった。 しかし、数十年前からコスモス連邦では失われた技術を見直し、こうして油田を再開発したりもしていた。その有用性が見出せずこの油田は破棄されて久しいが、技術競争は魔法とシードを含んだ石だけでなく、過去の遺産、未知の可能性、そんな所にまで及んでいた。 「大砂漠を超えた向こうにグレン王の墓は眠っています」 同じように過去の遺産を求めるラクス王女。 シンは勇ましくスタッフを抱え、砂漠に足を踏み入れる女性を見る。 もう一つの種石を手に入れたらこの人はどうするのだろう。 決まっている。クライン王家の生き残りとして名乗り上げて、アプリルが帝国から独立する為の運動をするのだ。常に付き従うダコスタと言う軍人も、一歩引いて彼女を守るキラもその戦いに身を投じる。 「先を急ぎましょう」 ダコスタがささっと前に出て露払いを始めるが、ミーアとアレックスはのんびり歩き出した。 「そう慌てるな、ここから先は長丁場になる」 「彼の言うとおりだよ。この砂漠、慎重に進まないと」 先を急いだラクスとダコスタを呼び止めるように、キラとアレックスが後ろから続く。シンとステラはさらにその後ろからミーアと一緒に歩いていた。 「その者達を信用するのですか、ヤマト殿は」 「信用するとかしないとか、ただ僕はその方がいいと思っただけだよ。だから、ミーアさん、貴方が先導を頼みます。見たところ貴方が一番、シードに敏感だ」 驚いたミーアはラクスとそう替わらない年齢に見える。むしろ嫌そうな顔をしたのはアレックス。 「あ、あたし? そう、よねえ・・・アレックスに任せたらここでミイラだわ」 「いいのか?」 「何よ、あなたより道案内は正確よ?」 それはそうだ。アレックスには前科がある。キラの判断は正しい。 「そういう意味じゃなくて」 「大丈夫よ。その代わり、この二人の見習いさんを宜しくね、アレックス」 さっさと歩き出したミーアは砂漠から立ち上る陽炎にぼんやりと揺られ、大砂漠と遺棄された油田施設の間を進んだ。 一方、その頃のアプリリウスではディアッカが、結局上手い言い逃れが思いつかずにありのままをイザークに報告していた。 「それで貴様はおめおめ引き下がってきたというのか!」 「ほら、そろそろシンも独り立ちしないといけない年頃じゃない?」 「アプリル復興派と一緒にいて何が独り立ちだ! 王女は稀代の歌姫だぞ、ころっと洗脳されたらどうしてくれる!!」 執務室のデスクを挟んだやり取り。 悪びれもせず飄々とする部下に憤ってみても後の祭り。 「まあまあ、落ち着けって、イザーク、殿下」 「フン!」 臣下の礼を取られれば、イザークは怒りを収めて節度ある態度を取らねばならなかった。 自分でも詮無きことと思っても、歯がゆいのはもはや自分の性分だと諦めるしかない。 シンは自分に残された、ただ1人の弟だ。 王宮にいる皆が大切にし、危険から遠ざけ、帝国の闇に染まらずにこれまで育ってきた奇跡のような存在だった。 あの兄でさえ、シンには全く裏の顔を見せなかった。シンを子ども扱いする大人であり、優しい兄なのだ。実際にはフェイス達を抱きこみ、元老院と激しい情報戦を繰り広げている最も皇帝に近い男。 「兄上の様子はどうだった。大事はないか?」 「ああ。変わりはなし。だが、油断はできんだろう。あっちは完璧に元老院を敵に回しているからな。お前と元老院相手に本当によくやるよ」 ギルバート・デュランダル・プラント。 イザークとシンの兄は次期皇帝と目されながらも、未だ皇太子として指名されることはなかった。その真意の読めない言動から元老院は彼を恐れた。 だからこそ、イザークにも皇帝の座主を取る機会が残されているのだが、己がそれを望んでいるのかと問われれば返答に困る問いだった。 「父上はどうなさるおつもりだ・・・シンの事といい、兄上のこといい」 「お前、こーんな辺境に飛ばされた自分のことは棚上げか?」 「俺は兄上と血みどろの権力闘争を繰り広げたいわけではない。帝国の未来を考えた時、ただ兄上の望むとおりに進むのが恐ろしかっただけだ。もしもの時は俺が兄上を止めねばならん。その為に何の力もなかったのでは話にならんではないか」 兄を認めないわけではない。 優れた洞察力や指導力を持っていると思う。だが、元老院が危惧する不安をイザークも同じく抱えていた。 兄弟だからと安易に構えていることはもうできないのだ。 その為に弟を1人、失った。 ただ1人正妃から産まれた弟は、7年前に皇帝の座を狙う兄に障害とみなされ排除された。気づいた時には兄は既に詰めに入っており、当時何の力もなかったイザークには子供だましの妨害しかできなかった。 イザークの一つ違いの弟。 アスラン・ザラ・プラント。 滅びたアプリル王国のラクス・クライン王女の許婚だった。 覇王の血を引く正妃を母に持ち、将来を託望された、年が近いせいか何かと癇に障る弟だったのに。 正妃の血族に連なる者を延々と辿って殺害し、蹂躙され焼き尽くされた弟の封土ユニウス領にイザークは愕然としたものだ。王宮の恐ろしさと現実を知ったあの時から、理想と正論で構築された学術の世界から、権謀術数渦巻く世界へと足を踏み入れた。 「まあそう焦ることはないと思うぜ。シンの奴、空賊と楽しくやってるみたいだからさ」 「空賊か・・・ラクス王女に丸め込まれるよりは、ましか」 自分の中で何かしらの落としどころを見つけたイザークはようやく緊張を解く。 「そうとも限らんぜ。あいつはどことなく似ているよ」 「誰にだ?」 いつもと違うディアッカの声に聞き返していた。『あいつ』が誰を指し、誰に似ているのか確認したかった。 「一緒に居る空賊がさ、ちょっと見た目アスランに似てるんだ」 なるほど。だから、その空賊とやらに付いて回っているのか。 イザークはその瞳にしか色らしい色を持たないが、会えば嫌味しか言えなかった弟は濃紺の髪とエメラルドの瞳を持っていた。珍しい組み合わせだが、世界でただ1人というわけでもあるまい。現に彼の母親、レノア王妃も青い髪に緑の双眸だった。 世界に3人はいるという、他人の空似か。 「いつか・・・不肖の弟が世話になっていると、挨拶に出向かなければならんな」 「きっと馬が合わないと思うぜ」 7年も経てば、過去の惨事も思い出に替わる。 痛みに耐えられない自分ではないはずだ。 「だろうな。空賊と馴れ合いたくもない」 「と言うことは、シンはこのままか?」 「それとこれとは別だ。動向には注意を払っておけ」 「あ、やっぱり」 イザークはディアッカが持ち帰った黄昏の種石を手に、ラクス王女の次の手と兄の動きを考える。そして、アプリリウスの空に帝国軍ではない帝国の飛空艇が到着したのを見て、眉を潜めた。 「ディアッカ、席を外してくれ。ドクター・クルーゼが来る」 「それでは、お暇しましょうか」 手にした種石はぼんやり光を包んで不思議な色を放っている。 これの件で来たのだろうと、苦笑した。 「まいったな。筒抜けじゃないか」 辞したディアッカと入れ替わりに執務室に入ってきたのは、白い着崩した軍服と白い仮面をつけた金髪の男だった。ドクターと言うにはいささか好戦的じみている。 「これはドクター・クルーゼ。このような辺境に遠路はるばるよく来られた」 「いやいや。私も君の奮闘振りを見ぬわけにはいかぬ」 それもそのはず、ドクター・クルーゼはイザークが学業時代に師事した教授である。専門とは別に剣技や魔術にも通じ、学術全般にわたって教えを乞うた恩人である。そして、あの兄と懇意にして、自分専用の研究所を設立させるという荒業を成し遂げた人物だった。 延々と続く砂漠で幾度も野宿をし、オイル臭い油田施設で蒸し焼きになりそうなりながら、ようやく超えた砂漠の向こうには一転して海が広がっていた。 「あーやっぱり、水はいい」 海水を蒸留して飲料水を蓄えたばかり。 教わったばかりの炎の魔法で火をおこし、氷の魔法で急激に冷やして蒸留する。残った塩も勿論無駄にはしない。この暑さの中、根気よく魔法にチャンレンジしたシンとステラにミーアが『素質あるわよ!』なんて褒めるものだから二人はバシャバシャと一緒に海岸線を走っていた。 無駄に魔法を掛けながら。 「大陸の先にこんな所があったなんて」 「海からもおそらく侵入できないのだろうな」 オアシスの木陰で、即席で作った椰子の葉の団扇でお互いを扇ぎあっているアレックスとミーアがその光景をぼんやりと眺めている。その中間にラクスとダコスタ、一歩後ろにキラが太陽に照らされて立っていた。 「暑くないのかしら」 「高貴な人の考えることは分からないさ」 アレックスが補充したばかりの水を喉に流し込む。ラクスの後ろ姿を見ながらミーアが呟いた。 「王墓にどんな財宝が残っていると思う?」 「君はあの話を当てにしているのか?」 動く気配を見せた王女様ご一行に、やれやれと腰を上げる。 「当たり前じゃない。こーんな苦労をして行くのよ、何もなし、じゃ割に合わないわ」 「はは。確かに、な」 シン達に手招きしながらミーアは思い出したようにアレックスを見る。 「キャンベラの詩にあるわ。世界の種は天の四方に一つずつ配されたと」 「4つの樹が天蓋を支えている、と言うあれか」 「ええそう。そして、神は人に樹を切り倒されないように見張りをつけたの」 初めて聞く話だと彼は眉をひそめ、その続きを即す。分かっていながら聞かずにはいられなかった。 「見張り?」 「要するに種石を守る番人ね」 ラクスの話ではこの弧を描く海岸の辿り着く先に王墓が隠されているのだと言うが、彼女はどこまでジョージ・グレン王の王墓のことを知っているのだろうと、二人は歩き出した王女を見つめた。 一日進めば海岸の先に切り立った断崖が見え、内陸へと細い道が繋がっていた。道中はやはり野生化した凶暴な猛獣が出現したが、使命に燃える王女一行の敵ではなかったらしい。多少の疲労感を纏って、細い道を抜ける。 岩場を繰り抜いて作ったと思われる石の都が目の前にあった。 「ここがグレン王の王墓」 「そうですわ・・・おそらく」 ダコスタが感慨深く呟いた傍から、ラクスが一歩前に出て正面の大きな建造物を見据えた。 「王墓への入り口は・・・あそこですわ」 外は日差しが照りつけじりじりと焼けるようだというのに、墓室内への入り口はひんやりとして涼しかった。シンとステラは王墓の壁にぺたりを頬をつけてヒンヤリ感を楽しむ。 「ラクス様。本当によろしいのですか。空賊風情に」 ラクスが壁にへばりついているシンとステラを見る。その後ろからアレックスがシンの頭をベチッと叩いていた。ミーアとステラが単純に無事の到着を喜び、財宝に胸を膨らましているように見える。 「ダコスタ。わたくしは約束しましたわ。例えそれが空賊だとしても、決して違えることはありません」 「はっ。出すぎた真似を、申し訳ありません」 アレックスに叩かれて少し神妙にするシン。 石造りの扉の前で誰が一番に乗り込むかで少しは逡巡するかと思っていたら、2・3言交わしただけであっけなくダコスタが飛び込むのを見て、なんだかその努力に涙を誘われそうになった。 「ラクス様、こちらです」 ぞろぞろと内部へ入り込む光景は、観光案内のように危機感のないもので。 しかし、観光とは行かなかった。 「なんだよ、これ!」 足を踏み入れた墓室の内部には薄く靄みたいなものがたゆたっていた。光のプリズムを鈍くした光のない靄が流れている。 「シードが濃いのよ」 「シード、目に見えるの?」 ステラの疑問はもっともな事で、ステラの頭をくちゃっとしながらアレックスが続ける。 「普通は目に見えないな。けれど、シードが集まる場所では目に見えることもある」 「じゃあ、魔法が使いやすいのか」 「そうとも言えないな。確かに俺達もシードを集める手間は軽減されるが、相手もそうだろうから、条件は同じだ。むしろ分が悪いかも知れない」 何かに惹かれるように階段を降り始めたラクスを慌ててダコスタが追い、勢い全員が王墓の奥深くへと進む。 物々しい石像が所狭しと並び、階段の脇にはシードによる炎が灯されている。 ふと視線を感じてシンは振り返った。 「すげぇ」 見たこともない大きな石像がシンを見下ろしていた。 幾つも手があり幾つも脚がある、謎の物体。 どっかの神様・・・なんだろうか。 そうこうする内にその石像が動いた、ように見えた。 「あれ?」 「シン、どうした」 立ち止まったシンを見つけたアレックスも同じように立ち止まり石像を見上げる。 「すごい石像ーーー!?」 二人が見上げる中、その石像の腕がガシャンと振り下ろされた。手にした刃物は石造りとは言え、人の身の丈はある巨大なもので、しかもその石像には無数に腕があるのだ。 全員が目を見張る中、石像がずるずると動き出した。シン達のいる方に向かって、幾つもある足をムカデのように動かしなら。その様子に生理的嫌悪を感じたミーアがステラを引っ張って一番に走る。 「あの扉まで走って! 早くっ」 ラクスを庇ってダコスタとキラが残り、シンとアレックスがギリギリ扉に滑り込んだ。と、同時に扉に重低音が響き、振動でびりびりと揺れる。 「みんな。無事?」 「・・・何とかな」 キラが確認すると、ゼーゼーと息をつくシンの変わりにアレックスが答えるが、言い終わらない内に足元に振動が響く。 「いいえ、まだですわ!」 嫌な音が前方から迫っていた。逃れたばかりの石像と同じものがずるずるとこちらに向かってくるのが見える。剣を抜くダコスタとキラ。ラクスがスタッフを振って、二人に魔法を掛けていた。 「ミーアはステラを頼む。これが番人なのか・・・?」 「分からないわ。でも、早くしないと・・・あたし達ぺちゃんこよ!」 ぺちゃんこ!? シンは迫る石像に向かって剣を振り上げて切り込んだ。 「こらっ、シン待てっ!」 アレックスが銃を構えて後を追う。 「あー、もう」 4人が寄ってたかって攻撃したものだから石像はなんとか破壊できたけれど、男連中は時間を気にして全力でぶつかっていた。 「そんなに焦らなくても・・・仕方ないわねえ」 ミーアが皆に疲労回復の魔法を掛ける。 「アレックスまで混じって、何も銃の端で殴ることないじゃない」 「ごめん。ちょっと焦った」 息を整えて、石の瓦礫を乗り越える。 気を取り直して進んだ扉の先に本番が待ち構えているとも知らずに、ラクスが通路の先の扉を押す。 そこには先程の石像よりさらに大きな石像が道を塞いでいた。 2度も遭遇すればただの石像でないと誰でも予想が付いた。 巨大な石像の台座にラクスが触れ、掘られた文字を辿る。読めない文字ではなかった、王家のたしなみとして多少なりともかじった古代文字。 魔人ジャスティス。 文字が浮き上がり床に巨大な図形が浮かび上がる。 一同の予想にたがわず、無機質な岩の身体を赤く染めて手にした剣を振り下ろした。 まるで血が滴り落ちそうな紅色をした巨人は、黄緑色の目を見開いて大剣を振り回す。背に白い布地を垂らし、それすら動くたびに風圧でシン達を翻弄した。頭には大きな角が2本あって、この巨人が微妙に女性の身体をもっているなんて反則だと思った。 「まずは動きを止めないと!」 避けるのがやっとではいつまでたっても倒すことができない。 炎と共に剣戟が建物全体を震わせる。 「あの大剣は俺がやろう!」 振り上げている時が多い腕をアレックスが狙い、キラ達が足を狙う。 何度目だっただろう。 シンは剣を振り上げた。 「いい加減に、やられろってんだっ!!」 ミーアの疲労回復魔法の光が収まってすぐに、魔人ジャスティスの動きが止まる。 赤い光が巨体から迸ったと思ったら、今度は色を変えて魔人の身体へと集まっていく。その中に何か光るものがあると気が付いた時には、巨体はすっかり消えていて、宙にプカプカとクリスタルが浮いていた。 「今のが・・・番人ね」 「だとしたら、この先には」 汗をぬぐうアレックス。ミーアがシンとステラの手当てをしながら奥を見やる。 魔人の消えた先には小さな、しかし重厚な入り口があった。 「結局、財宝なんてなかったな」 「いいえ、あの魔人こそが覇王の遺産だったのです」 入り口の前で振り返るラクスが笑みを浮かべた。 何もかも分かっていて、財宝があるかも? と持ちかけたのだ。 「冗談はよしてくれ」 アレックスは宙に浮かぶクリスタルに手を伸ばす。 確かに見た目はきれいだし、ちょっと変わった宝石として通用するかもしれない。けれど何かの拍子に今の魔人が出てきたとしたら? そんな物騒なものを持ち帰るわけには行かない。触れるだけにしてそのままにしておこうと思ったのに、クリスタルに指先が揺れた瞬間、その透き通ったクリスタルは消えてしまった。 「なっ!?」 「お気を悪くなさらないで下さい。わたくしも詳しくは知らないのです」 ラクスはそっけなく告げて入り口を潜る。 未だ感触が消えないのか、彼が指先を見ていると、トントンと背中を叩く手。 「まっ、気にするなよ!」 シンにはこれで二度もお宝を手に入れそこなった彼を励ましたつもりだったのに、返ってきたのはゲンコツだった。 「痛ってぇ」 「何が気にするなだ、見習いのくせに生意気なっ」 両手で頭を押さえたシンもアレックスも小さな入り口を潜る。ステラが隣に来てぎゅっと服を掴んだのを見て、ラクスが立ちすくむその先を見た。 暗いはずの墓室の最も奥の部屋に、青白い光が浮いていた。 「暁の種石・・・」 なぜラクスは立ち止まっているのだろうとシンは光を凝視する。 それが人の形をしていると気が付いて、深紅の瞳が限界まで見開かれることになった。シンの記憶の中にいる人物がそこにいるのに、今すぐにでも駆け寄りたいのに足は頑として動かない。 シンと同じようにラクスも、もう一つの種石を前にして動くことができなかったのだ。 ギリギリ手の届く位置に安置されていたというのに、手を伸ばすことができない。ただ、その種石を手に取りこちらに歩み進んでくる姿を凝視するしかできなかったのだ。 どうしてこんな所でお会いするのでしょう。 会ったのはもう何年も昔に数回だけ。 思わず顔の前で手を合わせてしまう。その小指に嵌っているのは小さい時に送られた手作りの指輪。決して美しくはない、不恰好な指輪には宝石の一つも付いていなかったけれど、けれど確かにそれは約束の指輪だった。 目の前にいるのはその送り主。 かつての婚約者が暁の種石を手に、同じ光に包まれて優しく微笑んでいる。 ゆっくりと歩む姿が自分と同じ年齢を重ねていることに、これは幻だと分かっているのに。もしかしてと期待してしまう。 「アスラン・・・」 差し出された種石をラクスが受け取ると、本当に微かなけれど笑みを浮かべて脇を通り過ぎていく。その動きを追い、ラクスは振り返って彼の後姿をずっと見送った。 呆然と見送る彼女をシンがただじいっと見つめていることも知らずに、手の中の種石を抱え込む。 あれから7年も経つのに、こんな所でずっと待っていてくれたのだろうか。 王家の為にいつか立つわたくしを信じて? 光がすうっと引いていき、ダコスタが彼女に声を掛けるまでラクスはしばし時と場所を忘れていた。 戻る 次へ 長い・・・長いよ! 長すぎて読み直す気にならない。今回ちょっと詰め込みすぎかなあと、でも、ちんたらやってると終わらないし。進・ま・な・い。
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メニュー>種族>ヴァーナ>ハンターショット ※前提:CL10 [Pv,-,U,-,-,1/Wp’HtR+3] ☆☆☆☆ 武器攻撃系必修。といっても上級クラススキルが入る頃なわけで、こういう単純なスキルは後回しになるかな。 ヴァーナは単なる勘によって感知判定+2、武器命中+3、射撃ダメージ+3を叩きだす。大したものだ。 -- 灯 (2011-11-04 18 36 23) 名前 コメント
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2008年11月27日(木)の記事 クリスマスファンタジーグッズ・お土産 クリスマス・ファンタジー・プラザ スペシャルメニュー&グッズ クリスマス・ファンタジー スペシャルグッズ 25周年記念グッズ お正月グッズも販売中 クリスマス・ファンタジー お土産 ~ クッキー ~ 食べた後にこの缶使えると思ってチョイス おなじみの ~ チョコレートクランチ ~ ポピュラーなクランチ!美味しいよね クリスマス・ファンタジー・プラザ ~スペシャルメニュー~ ソフトクッキー(メイプル&ココア) 2枚で300円 ミッキーの手と同じような食感でした。。。
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Ab Plante Condita シン達の前に立ちはだかるのは、今や人としての形を失ったギルバートその人であった。端から零れ落ちる黒い闇、炭を溶かし込んだように不気味に固まった髪とひび割れた顔から投げかけられる言葉。表情もなく、息も整わない彼らを見下ろしていた。 「何を」 意味が分からないとシンが呟くが、全員が肩に力を込めていた。敵でもなければ味方とも言い切れない。確かに彼はシン達を助けた、調停者達を敵と定め帝国の存在をかけて戦いを挑んだ張本人である。歴史を取り戻さんとして兄弟達ですら駒と扱った非常の人であった。しかし、今はどうであろう。 「兄上、奴らはもう・・・」 倒したのだと、いなくなったのだと言えない事にシンもアスランも気づいてしまっていた。その危険が完全に取り払われたわけではないことに。そう、ギルバートは不断の人物であるが故に、必要であれば取り込んだコーディネーターの力を使うことに躊躇わないだろう。 「美しい世界だ。彼らが夢見る世界は、そうなればいいと私ですら憧れるほどにな」 「貴方ともあろう人が、そんなものに惑わされるのですか!」 ラクスが問うが、小さな不安の種が何時か芽吹くのではないか、そんな不安を拭いきれない。日常がそっくり消える恐怖が。 涙も笑いも全てなかったことにされる。ここまでの長い苦難の旅でさえ。 これで全てがうまく行くというのに、何を言い出すのか。 これすらもコーディネータの仕組んだあらすじなのか。 足元の石舞台がゆれ、シードの青い輝きが弾けて空に上がっていく。 時間がない。いつだって決断の前に迷っている余裕はなかった。 空の青さが乗り込んだときよりも薄くなっているのに気がついた時、じゃりと破片を踏む音がした。 「こんな事、シンにはさせられない」 抜き身の剣を持つアスランが一歩ずつギルバートへと向かう。藍色の髪が風に舞い、人工種石の透けた刀身からはシードが雫となって彼を渦巻いていく。 「こうもあっさり覚悟を決められると寂しいものがあるな」 「ご自分の剣よりいいかと思って」 二人の間の張り詰めた空気にキラもカガリも口を挟めない。ミーアやラクスならなおさらだ。一歩一歩近づくアスランをギルバートもただ見つめている。 これではまるで。 断罪を待つ罪人。 「兄上!」 叫びはどちらへのものだったのか。 一瞬の煌きの向こうでアスランが剣を振り下ろしていた。 カイィィン。 「・・・お前」 冗談じゃない。 空に響く甲高い音は人工種石同士がぶつかり合う衝撃だった。 波動はシードを乗せて四方に散らばり、見えない空気の振動が石舞台の空間に一気に風を呼び込んだ。 ギルバートとアスランの間には懸命に剣を受けるシンが驚くべき速さで割り込んでいた。キラが一歩を踏み出し、カガリが魔法を投げかけるより早く。ラクスが手を伸ばすより前に。 これで終わりだって? アスランが兄上を倒すだって? 「何やってんだよ! 二人とも!!」 ギリギリと切り結んで剣を受けるシンがアスランを見上げていた。いや、それは力の限り睨みつけていると言ってよく、見下ろす凪いだグリーンの瞳を射抜いていた。仕方ないと、これが正しい選択だと振り下ろした剣を受け止めている。 「シン・・・」 ギルバートもアスランも覚悟を決めていた。 けれど、それは。 「これじゃあいつらと同じじゃないかよ!」 一瞬でも上回った気迫でシンはアスランの剣を打ち返す。肩で息をして、もう一度剣を構えなおす。切っ先は崩れた石畳に置いたまま呼吸を整えて。 「こんなの誰が望んでるって言うんだ! あるかどうか分からない可能性に怯えて兄弟で殺しあうとか! 黙って殺されるのを待つとか! そうすべきだって?! 冗談じゃないっ!!」 舞台の片隅で大きく岩盤が持ち上がって崩れた。 シードの嵐が一層激しく空中に撒き散らされる。 「俺達が選ぶのはもっと違う可能性だろ!!」 シンを挟んだ二人が息を呑んだかは分からない。 ただ確実に言えることは二人の見開かれた瞳にシンが写っていただけだ。 最悪の可能性とは反対の理想、しかしそれは皆が願い、常に心に留めておけば必ず現実となる望むもの。 「兄上のことが怖くないって言ったら嘘さ、でも、それは俺が兄上のことを良く知らないからで!」 もはやシンは誰も見ていないのかもしれない。 叫ぶ相手は自分自身で、戦う相手も自分自身。憧れて、いつも追いかけた自分。 「だから、俺は・・・・・・アンタは間違ってる!」 まともにやり合って勝てる相手じゃない。だけど。 いつまでもそうだとは限らないじゃないか。 最初に鬼気を治めたのはアスランの方だった。内側からシードの光を発する刀身が下がり両手から力が抜けた。 「間違ってるか。そうか・・・」 「これは―――アスランの負けだね」 「本当、主人公だな」 剣を持っていない手でシンの頭に手をやった。 「あ」 「お前の言うとおりだね、俺は何に縛られていたんだろう」 それは気負いのない微笑というものだったけれど、シンはずいぶんと久しぶりに笑った顔を見た気がした。 「和んでいる所悪いけどさ、なんかあちこち崩れてるみたい?」 キラが茶々を入れて初めて、皆は置かれている状況を思い出す。 「少しずつ落ち始めている気がしますわ」 「気がしますわ? じゃなくって、これは落ちてるんだ、王女!」 かわりらしく首を傾げるラクスにカガリが怒鳴れば、まーまーとミーアが諌めに入る。 「さっさとこんな所退散しましょ、ね? アスラン、セイバートリィってこんなに大勢乗れましたっけ」 「満員御礼だ」 言うが早いか全員が走りだした。 シンとアスランが振り返った先でギルバートが手を振る。別れと言うよりは早く行けと追い払わんばかりにシッシッと。 「ラウの力で私はなんとでもなるからね、さあ弟達よ、頑張りたまえ」 「あ、兄上?」 「驚くな、と言うか構うなシン、時間がないぞ」 「でも・・・」 「気にするな、あーゆー人なんだ兄上は」 アスランがシンの背中を蹴って、石舞台からほっぽり出すと最後にもう一度振り返る。動かないギルバートを遠めに視線を交わす。正直これでよかったのかは分からない。世界の為にも、帝国の為にも。 しかし、この不安定さこそ世界に必要なものなのだと思うことにした。 解放された自由意志を常に自分自身に問う為に。 彼が石舞台から大きく飛び降りた時、背後で大きな振動が起こり巨大なシードの柱が立ち上った。岩の大地の割れ目から見えるものは巨大なシードの塊。来る時に駆け上がってきた天空の大地を全速力で駆け下りる。 おびただしい帝国軍の残骸の間を通り抜けると、通り過ぎた2軍のメサイアの装甲がはがれて宙に舞っていた。その中には同じように横たわるレイの身体もあったのだろう。 シンは見たくなくても、その光景を目に焼き付けた。 「セイバートリィまではまだなの!」 「そんなの、走るしかないだろ」 精一杯坂を下り降りる。いっそ、転がり落ちてしまえと思うほど。 「シン、足を踏み外すなよ崩れ始めている」 「分かってるよ!」 足元から立ち上るシードが弾けて、瓦礫と共にぶつかってくる。 先頭を走っていたミーアがうずくまって空の大地に手を当てる。 「ミーア!」 「この大陸全体が燃えるよう。まるで、一つの大きな飛空艇なの?」 「え・・・」 こじ開けた天空の門をカガリを先頭に次々に潜ると、真っ赤なセイバートリィが横たわっていた。 「急げ!」 「早くエンジンを回せ、ヨウラン、ヴィーノ、何やってる!」 しかし機関部からの連絡は冗談にしては性質が悪過ぎで、泣きそうな声で二人が怒鳴り返してきた。 『だから、出力が上がらないんですよ!』 「なんだと、シン、ちょっと代われ!!」 「えっ」 「早く、いいな、教えたとおりにやればいい、合図したら思いっきりやれ、いいな!」 一瞬目の前が真っ白になって、慌てて頭を振った。 代わるって、何を? 問うまでもない、自分がいるのはセイバートリィのコックピットだ。握っているのは操縦桿だ。 「見て、あれ、何?」 「コックピットのキャノピー越しに空の端に黒い帯状のものが見えた」 雲にしてははっきりしている、この上空に鳥や虫はいない。だとしたら、それは。 「飛行戦艦!? そんな所まで落ちてるの」 「やばいよ、ちょっとアスランまだなのさ!」 「アタシもいくわ! シン、しっかりね」 ミーアが慌てて出て行って数分、操作盤の右隅からアスランの声がした。 『今だ、シン。行け!』 シンは間髪入れずにフルスロットルで飛び出した。瓦礫の中を飛ぶのはこれでもう何度か目だけれど自分で操縦するのは初めてで、避け方なんて習っているわけがない。降ってくる瓦礫。横から被さる土煙とシードの嵐に船体が揺れるが、ゴツゴツと派手な音がするのはぶつかっているのが煙やシードだけではないからだ。 「うわっ――――――っ!」 煙の向こうに迫る巨大な岩。 全員の悲鳴が広がった。 「ぶつかった! ぶつかった! まじぶつかった!!」 瓦礫をなんとか避けたものの、ガゴンと船尾をぶつけて操作盤に頭をぶつけそうになる。ブリッジでは皆が何とか身体を支えて怪我がないか確かめはじめて、はたと気がついた。 「そうだ、兄上は!?」 慌てて呼び出すものの、返事はヨウランとヴィーノから無事だと返るばかりで。心臓が一つ大きく波打った。ドクン、と。身体の芯から熱がジワリと広がって、何も不安なことはないはずなのに嫌な予感が一気に広がる。 「この空中大陸落ちるよ」 「落ちるって・・・」 シンはゆっくりとキラを振り向いた。 空中大陸は緩やかに弧を描いて下降していた。垂直に落下すれば被害はまだ少ないかも知れないのに、全員がキャノピーの向こうを見た。帝国、共和国の大船団が会戦中の空域と、その向こうに広がる平原を。 瓦礫の雨も少しは収まってセイバートリィはようやく崩れつつある空中大陸全体を見上げることができた。こんな巨大なものが落ちたら、何もかもがただでは済まない。激しい鼓動を繰り返す心臓を無視して、機関部にもう一度通信を入れる。 「アスランさんとミーアは大丈夫なのか?!」 『・・・・・・』 なぜ、答えない。何よりも沈黙が怖い。 『そう心配するな・・・ガガガ・・・ちゃんと・・・ガサ・・・ガ・・・無事だから』 「今、どこに!?」 シンが叫ぶのと同時にキラがブリッジを飛び出して行った。 『だ・・・そうびびるな・・・ガガ・・・ちゃ・・・イバートリィを操縦でき・・・』 「そうじゃなくて!」 『ガー・・・てた所・・・直して・・・このデカブツの事はなん・・・ガ・・・やるから』 必死に通信を拾おうとつまみを操作するが雑音はひどくなるばかり。 『・・・つも飛空艇・・・俺に動かせないわけはな・・・・・・ガガ・・・ガ―――』 今度こそ通信が途絶える。その瞬間、奇跡的にアスランの言葉を拾った。 お前が皇帝だ。 キラがヨウランとヴィーノをつれて戻ってきたのを見て、シンはアスランとミーアがどこにいるのか上を覗き込んだ。滑空を続けるセイバートリィの上空、シードの光を放ち崩壊しながら空を軋ませて滑り落ちてくるあの場所を。 皆が固唾を呑んで見守る中、一角が大きく崩れ落ちる。 一旦は浮上したものの、落下は免れえず、それはもうどこに落ちるかそれだけだった。帝国、共和国の艦隊が攻撃を仕掛けるもののシードの障壁に守られてて届きはせずただ漫然と見送るのみで。 シン達が両隣を飛ぶ飛空艇に気が付いたのはそんな時。 船体に描かれたマークは帝国軍のそれだった。 独裁官ギルバート・デュランダル・プラントはもはや人前に出ることは叶わず、イザーク・ジュール・プラントも戦火に散った。もとよりアスラン・ザラ・プラントは死して7年経つ。彼らに命を下せるものはこの戦場に一人しかいなかった。 「この飛空艇はこのまま帝都へ戻りますの?」 ラクスが凡庸とシンに問いかける。 ヤキン・ドゥーエと多くの艦隊、飛空艇に囲まれて帝都へと向かうのだろう。だけど、シンは思い出す、この旅の始まりを。 「できれば途中で降ろしてくださいな」 途中の砂漠にある征服した国を。 初めての冒険の地で忍び込んだ王宮で見た種石、数々の奇跡と惨禍を引き起こしたあれは確かにアプリリウスにあったのだ。 あそこで俺は兄上に会って、地下を逃げる途中にラクスと出遭ったんだ。 勇ましく戦う彼女はレジスタンスのリーダーだった。 「僕も途中で降ろしてくれる?」 つかみどころのないアプリルの将軍キラも、彼女を守ると言ったのだから当然だ。彼らの目的はアプリルの復興、帝国からの独立なのだから。 世界を震撼させた未曾有の危機が過ぎ去ってみれば、目の前に残るのは初めから突きつけられていた現実で、シンは一つ深呼吸をした。 あの時感じた違和感を今も持ちつつけている。 けれどアプリルの地理的重要性も分かっているし、最後はイザークが執政官を努めた地でもある。 「いいよ・・・うん・・・送ってやる。俺があの王宮までちゃんとね」 「あらあら、まあ。それは少々予定外でした」 ラクスが笑顔とともに肩の力を抜くと、キラも残念とばかりに両手を挙げた。 「シンにしちゃ上出来な判断だ」 アプリルの復興は許される、シン・アスカ・プラントの名の下に帝国とアプリルとの新しい関係がここに築かれることになったのだ。 カガリに頭をぐしゃぐしゃにされて手を払いのけると、深紅の飛空艇は青い空に大きな弧を描いて砂漠の都市へと進路を取った。 プラント皇帝パトリックの4男にして末弟シン・アスカ・プラント。 この日、少年はプラントの帝位を継承し、皇帝となった。 戦場に立って病床に倒れた第1王子の独裁官の任を解いて療養を許し、会戦状態だったコスモス連邦と即時停戦し、和平協議に入る。 また、イザーク・ジュール・プラント戦死の後空席であったアプリル執政官にかつてのアプリル第一王女であったラクス・クライン王女を指名、アプリル自治領として復領する。 皇帝パトリック崩御、元老院解散、第1王子の危篤、第2王子の戦死と相次ぐ不運に見舞わられながらも、経済面では交易の発展と安全の為に海賊・空賊行為の交易ルートの取締りを強化する。 そびえる様に建つ帝都の王宮の離れ。 木々に囲まれ緑に覆われた庭と、太陽の光を反射する噴水。正午を少し過ぎた日差しが庭を照らし、面した部屋に僅かに入り込んでいた。 その庭を背にしてシンは立っていた。 部屋の隅で畏まるアデスが口を開く。 「亡き陛下もギルバート殿下も、よくその絵をご覧になっておりました」 「兄上は?」 「西の対にてお休みに」 どうにでもなると宣言したとおり、ギルバートはあのあと知らぬ間に帝都へと帰還して西の離宮に居を構えて事実上隠棲した。表向きは慣れぬ行軍に体調を崩し病床に伏したと言う事になっているが、無論事実は違う。 あの変わり果てた姿をどうすこともできなかったからだ。 それでも、ギルバートは彼なりにシンに助言をしながら、穏やかに過ごしているようだった。 「相変わらずか」 向かい合う壁に掲げている絵をもうずっと見つめていた。 まだ両手すら握られたままの自分を見下ろす二人の兄と、3人を見守る一番の上の兄とついぞ笑った所を見たことがなかった父。 あの空中大陸から帰還してからと言うもの、驚くように早く月日が過ぎていった。目まぐるしく過ぎる毎日に無類の冒険を思い出す暇も無い程、それはもう遠い過去のように。 「陛下、お時間でございます」 「時間・・・」 目を離さずにシンは繰り返す。 「コスモス連邦からの使者が到着してございます」 「そうだった」 ようやく絵から目を離して部屋を後にする。 閉じられた扉の向こうでは、誰一人いない空間に整然と並べられた調度品、絵画、そして庭が昔から何一つ変わらずそこにあった。 帝都、王宮の謁見の間の手前でシンは手っ取り早く身なりを正されてる。コスモス連邦からの使者を待たせてしまっていたから、それすらもおざなりに足を進めた。 ハルバートンの後継者として政界入りしたラミアス議員から、連絡があってまた急に来たものだと胸のうちで毒づいた。 要件は使者から直接伝えるゆえと、手紙にはあったそうだ。 少しの間に長ったらしいローブの翻し方も様になったと、カガリに褒められたばかり。皇帝として恥ずかしくないように謁見の間へと踏み入れる。 玉座の前に来て初めて随分と遠くにいる使者を見た。 白く広がったドレスに金色の頭をレースで飾った少女が照らされた光に浮かび上がっていた。 シンは目を瞠る。 かつて一緒に旅をした少女。見知らぬ街で出会い、競い、殺しあって、別れた仲間。あれからどれだけ月日がたっただろう。 彼女が傷つき苦痛に歪む顔を思い出す。 「・・・ステラっ!」 シンが駆け出すより早く、ステラが赤い絨毯の上を駆けていた。並びいる警士、近衛兵に制止の手を上げたのは控えるフェイスマスターのカガリとディアッカで。上段を気にせず思いっきり飛びついたステラを、シンは手を広げて向かえていた。 ステラがラミアス議員の娘となって帝国に輿入れする。それが彼女が携えていた書状の中身だった。 広間に歓声と花びらが舞う頃、帝都からもアプリリウスからも離れた地の湖が真っ青な空を映していた。草原と、白や黄色の小花に彩られた湖は、岸辺の半分を埋める巨大な飛行戦艦さえなければ、さぞや美しかっただろう。 しかし、その湖も実は湖面に突き刺さって佇み今は鳥と魚達の住処となっているヴォルテールが作り出したものだと誰もが知っていた。 「来るのが遅くなってごめん」 湖のほとりに立っていたのはアスランだった。 手には瀟洒な細身の剣を持っていた。華美にならない程度に装飾された鞘を掴んで、鏡のように空と雲を映す湖面の向こうを焦点の合わない目で見る。 「シンとステラはうまくやってるよ。振り回されてるみたいだけどね」 ぽつりぽつりと短く報告していく。 「ラクスとキラはアプリルで何だかんだ言って納まっちゃって、もうすぐ子供が生まれるらしい、カガリが先を越されたって」 何もない空中から青い光が湧き出す。砂が零れるように青いシードが集まって、アスランの前に、水面の上に一つの形を作り出す。 「兄上は・・・西の離宮で静養されてる。もう、自分では起き上がれないそうだ・・・」 静かに差し出した剣を受け取るのは向こう側が透けて見える手で。 グリーンの瞳が見開かれる、唇が音を出さすに名前を紡ぐ。 ―――イザーク 「これは返すよ。もう、必要ないんだ」 アスランの視線が焦点を結んで、ぼんやりとシードを纏ったイザークを捕らえていた。 「俺は、相変わらず空賊やってる、かな。シンのお陰で空の検問は厳しくなったけど、今はコスモス連邦の空も俺の庭だからね」 そう言って、アスランは苦笑した。 「もう行くよ」 手を離すと剣は幻の手に中にとどまり、彼が踵を返した瞬間に湖に落ちた。飛沫のかわりにシードの珠が浮かび、覗き込んでももはや剣を探すことはできなかった。 草を踏みしめて歩き、振り返って眼下に湖を見下ろす。風が吹き上げて、行方に深紅の飛空艇が翼を休めている。 「出発だ、ミーア!」 CAST プラント第4王子 シン・アスカ プラント第3王子 アスラン・ザラ プラント第2王子 イザーク・ジュール プラント第1王子 ギルバート・デュランダル プラント皇帝 パトリック・ザラ フェイスマスター カガリ・ユラ・アスハ フェイスマスター ディアッカ・エルスマン フェイスマスター レイ・ザ・バレル フェイスマスター ハイネ・ヴェステンフルス フェイスマスター タリア・グラディス ドクター ラウ・ル・クルーゼ 侍従長 フレデリック・アデス 第3軍参謀 シホ・ハーネンフース プラント帝妃 レノア・ザラ 元アプリル王女 ラクス・クライン 元アプリル将軍 キラ・ヤマト レジスタンス構成員 マーティン・ダコスタ 自治領ターミナル領主 アンドリュー・バルトフェルト 深紅の空賊 アレックス・ディノ 深紅の空賊の相棒 ミーア・キャンベル 深紅の空賊のクルー ヨウラン・ケント 深紅の空賊のクルー ヴィーノ・デュプレ 空賊 ミゲル・アイマン 空賊 ラスティ・マッケンジー 情報屋 ニコル・アマルフィ キャンベラの里長 ルナマリア・ホーク キャラベラの里の娘 メイリン・ホーク マルキオ教主 マルキオ オーブ地質調査員 サイ・アーガイル 商隊長 ネオ・ロアノーク 商隊の子供 スティング・オークレー 商隊の子供 アウル・ニーダ 商隊の子供 ステラ・ルーシェ 連邦安全保障理事会理事 ムルタ・アズラエル 連邦安全保障理事会理事 ロード・ジブリール 連邦上院議員 ハルバートン 連邦軍大尉 マリュー・ラミアス 連邦軍軍人 アーノルド・ノイマン 覇王 ジョージ・グレン あれから月日は流れ。 一人のキャンベラが窓からを空を見上げていた。 「時の后妃ステラは身体が弱く子供が産めなかったそうです」 その後姿を見つめるのは、喪に服しているプラント皇帝だった。 午後の気だるい空気と日差しが部屋を満たしていた。 「祖父はアプリル生まれの養子に過ぎなかった、貴方は知っているはずですね」 桃色の髪を膝裏まで伸ばした彼女が振り返る。空色の瞳に映るのは、藍色の髪を持ち彼の人の面影を宿す現皇帝。もう若いとは言えない歳の彼が穏やかに問いただすのを風の声のように聞く神秘の一族。 「聞かせてあげるわ、この大地が自ら歩み始めるきっかけを」 懐かしいものを見るように、彼女が歌うように紡ぐそれは もはや伝説の中に消えた種石と4人の王子の物語。 おわり 目次へ 戻る * 終わったと言うか終わらせた感バリバリですが! 終わった~。最初に考えていた話が元からこんな話だったかどうか今となっては思い出せません。
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モーリーファンタジー堺北花田店 住所 〒591-8008 堺市北区東浅香山町4-1-12 イオン堺北花田店2F 最寄り駅 大阪市営地下鉄御堂筋線 北花田駅徒歩1分 営業時間 10 00~21 00 最終確認日 2014/09/14 設置機種 トランスフォーマー・ヒューマンアライアンス 友情装着!ブットバースト その他(メンテ等) トランスフォーマー1クレ200円
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ファイナルファンタジーIV THE AFTER 月の帰還 ファイナルファンタジーIV THE AFTER YEARS 月の帰還 機種:Mob, Wii(*1), PSP(*2) 3D REMAKE版:iOS, And, PC(海外版のみ) 作曲者:仲野順也 開発元:マトリックス 発売元:スクウェア・エニックス 発売年:2008(Mob),2009(Wii),2011(PSP),2013(iOS,And), 2015(PC) 概要 『ファイナルファンタジーIV』の後日譚を描いた作品。略称は『FF4TA』。 最初はiアプリ版が、続いてezアプリ、S!アプリ版が2008年に配信された。2009年にWiiウェア版が配信されて、そして2011年にはPSPの『ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション』に収録された。 また、2013年に配信されたスマートフォン版ではDS版『FFIV』同様フル3D化された。 (『IV』シリーズ前作:ファイナルファンタジーIV) 収録曲(追加曲のみ) 曲名 補足 順位 オープニング・テーマ 【PSP Ver.】 編曲:浜渦正志 PSP97位 謎の少女~minus~ 謎の少女のテーマ 奪われた幻獣たち~Minudes~ 謎の少女、幻獣戦 ダウンロード73位アプリ206位 真月 真月深層部 中心核 真月中心核 想像主 ラストバトル1 進化の迷走 ラストバトル2 生命の戦い ラストバトル3 ラストバトル348位第2回ラストバトル255位ダウンロード55位アプリ216位 消える真月 エンディング1 Epilogue I エンディング2 Epilogue II エンディング3 Finale スタッフロール オープニングテーマ 【Full Ver.】 編曲:浜渦正志 サウンドトラック ファイナルファンタジーIV THE AFTER YEARS Sounds Plus 「ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション アルティメットパック」に付属。 FINAL FANTASY IV The After Years TGS Trailer
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ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 1:創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 00 52 33 ID 0DLc6Vr0 ファンタジーっぽい作品を創作するスレです。 古代・近代から現代・近未来、ライトから本格派、 SS・小説からイラスト・漫画まで、ファンタジー風味ならなんでもどうぞ。 【現行スレ】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 2 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281160180/ 【過去スレ】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1228924353/ 【避難所】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ〔避難所〕 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1280746108/ 投下作品まとめ 連載作品まとめ スレ2 スレ1 ページ最上部へ
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せんこう 収録作品:ファイナルファンタジーXIII[PS3/360] 作曲者:浜渦正志 概要 通常戦闘で流れるBGM。このゲームの主人公であるライトニングのテーマと同じメロディが使われており、「閃光」というタイトルもこの「ライトニング」の名前にちなんだものとされる。 もの静かなイントロから徐々に盛り上げていき、バイオリンによるサビのメロディで一気に盛り上げるのが特徴で、イントロ→サビ→イントロ→サビ…とメロディを力強く繰り返す、非常にシンプルで分かりやすい曲展開となっている。 また続編の『ファイナルファンタジーXIII-2』でも、一部のエリアの通常戦闘曲でこの曲が流れる。 完結作である『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』でも特定のボス戦で流れるほか、「クリムゾンブリッツ」や「魂の解放者」などこの曲のフレーズを使用した音楽が使われている。 『シアトリズム ファイナルファンタジー(TFF)』においてもアレンジがチャレンジ内BGMとして使われている。 この曲は『FF13』の楽曲の中で一番最初に作られた曲であり、本作が発売されるかなり前から公開されていた。 そのため知名度と人気ともにかなり高く、『FF13』の音楽を代表する一曲となっている。 第3回の投票においても当時まだ『FF13』は発売されていなかったが、『FF13』の体験版は発売されていたので、「FF13体験版の通常戦闘曲」という名前で投票され、ランクインしたことがあった。 ファンからの評価も高く、twitterで開催された企画であるファン投票“浜渦名曲100選"では1位を獲得している。 過去ランキング順位 第3回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 102位(体験版) 第4回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 16位 第5回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 290位 第6回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 30位 第7回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 35位 第8回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 36位 第9回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 32位 第10回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 171位 第11回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 117位 第12回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 481位 第13回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 305位 第14回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 276位 第15回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 214位 第16回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 325位 みんなで決めるスクウェア・エニックス名曲ベスト100 51位 第2回みんなで決めるスクウェア・エニックス名曲ベスト100 13位 みんなで決める2009年の新曲ランキング 2位 みんなで決める2012年の新曲ランキング 328位(TFF) みんなで決めるゲーム未収録曲ランキング 19位(SQ Chips) 164位(ピアノ・コレクション) FINAL FANTASY BGMランキング 4位 みんなで決めるRPGバトルBGMランキングベスト100 7位 みんなで決めるゲーム音楽歴代ベスト100ランキング 29位 みんなで決める通常戦闘曲ベスト100 5位 サウンドトラック ファイナルファンタジーXIII オリジナル・サウンドトラック ファイナルファンタジーXIII オリジナル・サウンドトラック-PLUS- 本曲のロングバージョンを収録。 SQ Chips 本曲のアレンジバージョンを収録。 ピアノ・コレクションズ ファイナルファンタジーXIII 『ライトニングのテーマ - 閃光』を収録。 関連動画 Distant Worlds THE CELEBRATION 「閃光」オーケストラ映像
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【TOP】【←prev】【GAME BOY】【next→】 シルバニアファミリー 2 色づく森のファンタジー タイトル シルバニアファミリー 2 色づく森のファンタジー 機種 ゲームボーイカラー専用 型番 CGB-BLVJ ジャンル アドベンチャー 発売元 エポック社 発売日 2000-12-22 価格 3980円(税別) シルバニアファミリー 関連 GB シルバニアファミリー おとぎの国のペンダント シルバニアメロディー 森のなかまと踊りましょ ! シルバニアファミリー 2 色づく森のファンタジー シルバニアファミリー 3 星ふる夜のすなどけい GBA シルバニアファミリー 4 めぐる季節のタペストリー シルバニアファミリー 妖精のステッキとふしぎの木 シルバニアファミリー ファッションデザイナーになりたい ! 駿河屋で購入 ゲームボーイカラー
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ショットランサー ショットランサー説明 入手方法 術技 スキル 説明 系統 特殊 防御属性 光 耐性 闇 弱点 物 槍を使った衝撃波で、遠距離攻撃も可能になったコスチューム 入手方法 ユークリッドの都(ユークリッド城内)・おしゃれギルド(ドラグーン+スナイパーをマスター) 術技 RANK 名称 消費 属性 効果 威力 タイプ 備考 1 通・叩きつけ 0 物理 空中可能 25 通常 武器の重量を活かした叩きつけ攻撃 1 通・振り上げ 0 物理 空中可能 25 通常 精一杯振り上げる上空攻撃 1 通・水平突き 0 物理 空中可能 25 通常 長いリーチを活かした水平突き攻撃 1 裂駆槍 6 物理 ‐ 120 特技 高速で突進しながら武器を最大限に突き出す戦技 1 堅招来 5 物理 ‐ ‐ 特殊技 精神を統一し物理防御力を高める 2 魔神剣・翔牙 4 風 空中可能 100 特技 空から衝撃波を地上に向けて放つ戦技 スキル RANK 名称 効果 1 インセクトコンカー 「昆虫」に対して物理ダメージが1.5倍になる 1 石化軽減 石化持続時間を半分にする 1 クラッシュステップ 前進ステップ系行動に攻撃判定が付く。与えるダメージは1固定。敵をガードブレイクさせやすくなる 1 アタックプラス1 通常技が+1回余分に出せる。通常技ヒット時に増加するEBGが少し増える 1 キャンセラー1 特技同士の連携が+1回可能になる。ただし、同名特技同士は連携できない 1 キャンセラー2 特技同士の連携が+1回可能になる。ただし、同名特技同士は連携できない